セラミックにおけるCMCの応用
カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)は、白色または淡黄色の粉末状の陰イオン性セルロースエーテルです。冷水または温水に容易に溶解し、一定の粘度を有する透明な溶液を形成します。CMCは、セラミック産業において、主に以下の分野で幅広い用途があります。
I. セラミック成形体への応用
セラミックグリーンボディでは、CMC主に成形剤、可塑剤、補強剤として使用されます。CMCは、成形体の接着強度と可塑性を高め、成形を容易にします。さらに、CMCは成形体の曲げ強度を高め、安定性を向上させ、破損率を低減します。さらに、CMCの添加により、成形体からの水分の均一な蒸発が促進され、乾燥によるひび割れを防止するため、特に大型床タイルや研磨タイルの成形体に適しています。
II. 陶磁器釉薬スラリーへの応用
CMCは釉薬スラリーにおいて優れた安定剤およびバインダーとして機能し、釉薬スラリーと素地との接着性を高め、釉薬を安定した分散状態に保ちます。また、釉薬の表面張力を高め、釉薬から素地への水分の拡散を防ぎ、釉薬表面の平滑性を向上させます。さらに、CMCは釉薬スラリーのレオロジー特性を効果的に調整し、釉薬の塗布性を向上させるとともに、素地と釉薬の接着性を向上させ、釉薬表面の強度を高め、釉薬の剥離を防止します。
 		     			III. 陶磁器印刷釉薬への応用
印刷釉薬において、CMCは主に増粘性、結合性、分散性を高めます。印刷釉薬の印刷適性と後加工性を向上させ、滑らかな印刷、均一な色、そして優れた模様の鮮明性を実現します。さらに、CMCは印刷釉薬と含浸釉薬の保管中の安定性を維持します。
要約すると、CMC はセラミック業界で重要な役割を果たしており、素地から釉薬スラリー、印刷釉薬までのプロセス全体にわたって独自の特性と利点を発揮しています。
投稿日時: 2025年9月17日